収穫量に満足できない人へ。未来型デザインの中型栽培キット「Aqualibrium」

Aqualibrium-1

© Aqualibrium

こんにちは、おうち菜園の江里です。4月から横浜市に引っ越してきまして、シェアハウスデビューしました。住人の方に恵まれて、とても居心地よく暮らすことができています。

今までに様々な栽培キットをおうち菜園では紹介してきました。しかし、小型のものは気軽に家庭に置ける一方で、収穫量は夕食の食材として使うには十分ではなかったりも。

でも今回紹介するキットは、たっぷり収穫できる中型サイズ。「小型の栽培キットはよいけど、収穫量が少ないし。。」と不満を感じていた人には特にオススメです。

アクアポニックス(魚と野菜を同時に育てる農法)を取り入れた栽培キットとして以前取り上げてはいましたが、今回はさらに詳しく紹介していきます。未来的なデザインにも注目です。

関連記事:家庭でビオトープを楽しめる!米国で登場しているアクアポニックス栽培キット3選

たっぷりのオーガニック野菜を家庭で

ニューヨークで誕生した栽培キット「Aqualibrium」の特徴は、リビングに抵抗なく置けるスタイリッシュなデザインながらも、十分な量の野菜を収穫できるサイズ感。45cm四方のユニットが上下に重なるように設計されていて、セッティング後の基本的なメンテは、魚のエサやりのみ。

Aqualibrium

未来都市で有名なアメリカの工業デザイナー、Jacque Frescoに影響を受けたデザイン © Aqualibrium

透明素材(UVカット加工)でつくられているので、上を野菜、下を魚にして、小さな生態系の観察場所としての意味合いを持たせるのもOK。「野菜をたくさん収穫したい!」のであれば、上下を野菜にしてもOKです。栽培の組み合わせは、菜園者が選ぶことができます。

「地震でゆれたら水がこぼれそう」と思うかもしれませんが、専用のフタも用意されているので安心。猫などのペットを室内で飼っている場合にも役立ちます。また、防水のLEDライト(9W)も付属しているので、日当たりの悪い家でも場所を選ばず設置ができます。

さらに面白いのは、栽培キットを独立性の高いデザイン(モジュール化)にすることで、将来的に買い足したときに美しく配置できる点。これが部屋いっぱいに、「バジル」「レタス」「トマト」などとラベリングされて並んでいる風景を想像してみてください。なんだか、”食の未来”を垣間みている気になりませんか?

Aqualibriumがずらっと並ぶ様子

© Aqualibrium

水量は、以前紹介した小型キット「AquaFarm」が約11リットルなのに対して、「Aqualibrium」はこの5倍近い49リットルを確保。一方で、野菜の栽培面積は約0.2平方メートル。家庭菜園者からすると少なく感じるかもしれませんが、室内に設置することを考えると高いパフォーマンス性です。

アクアポニックスに可能性を感じた3人

「Aqualibrium」をつくったのは、Joshua Rittenberg(以下、ジョシュアさん)、Ben-Yam Barshi(以下、ベンヤムさん)、Jared Kasner(以下、ジャレドさん)の3人。Kickstarter(米国大手クラウドファンディングサービス)を活用して1500万円もの支援金を集めることに成功したのが、2013年10月のことです。

Aqualibrium-founders

左からジョシュアさん、ベンヤムさん、ジャレドさん © Aqualibrium

現代の作物への不安(農薬の使用や遺伝子組み換えなど)をきっかけにアクアポニックスに出会ったベンヤムさんは、その可能性を広く伝えるために、ドミニカ共和国などの国々にシステムを設置。ニューヨークの日当りの悪い小さなアパートに住んでいたジョシュアさんがこれを見て、強い刺激を受けます。

ベンヤムがドミニカ共和国にアクアポニックスシステムを設置しているのを見て、「私の家に必要なのはこれだ」と強く感じました。そして、私と同じように感じる人は他にもたくさんいるだろうと思ったのです。(ジョシュアさん)

ここから、環境意識が高くビジネスにも精通していたジャレドさん、そしてデザイナーのガイさん(Guy Tevel)が仲間入りして製品開発がスタートしました。

Aqualibrium-2

リビングに置いても違和感のないデザイン © Aqualibrium

日本上陸のタイミングは読めませんが、中規模キットとしては注目です。特に子供がいる家庭にとっては、”家庭で生態系を感じることができる教育ツール”として大活躍しそうな予感です。

Aqualibrium

いいね!で最新情報をお届けします



もっと菜園アイデアを知りたい人へ