家庭でビオトープを楽しめる!米国で登場しているアクアポニックス栽培キット3選

どうも、「おうち菜園」運営の江里です。最近風邪気味で鼻がつまっていたので、2年ぶりくらいに”鼻うがい”に挑戦したら、ほとんど飲んでしまいました。コツが必要なんですね。。

今まで2回にわたって「アクアポニックス」という農法について書いてきました。魚のフンが植物の栄養となり、植物が水を浄化して魚の水槽に戻す。そんな栽培方法なんですが、実はアメリカではすでに、これが家庭でも楽しめるような栽培キットが発売されているんです!

今回は、特に印象的なキットを3つ紹介していきたいと思います。ぜひ、家庭に置いてみたときのことをイメージしてみてくださいっ!

AquaFarm

Aqua Farm

2012年にカリフォルニアで開発されたこちらの「AquaFarm」という栽培キットは、とってもコンパクト。横幅は30cmほどで机の上にも置けてしまうほどです。

一匹の魚(ベタ)がタンク内を泳いでいて、その上部にはハーブやレタスなどを育てるスペースがあります。魚の出したフンが、そのまま中心パイプを通って植物に届き、それが浄化されてまた下の水槽に戻するので、水換えはほとんど不要とのこと。毎日のメンテは、魚のエサやりくらいです。

キッチンにこれを置いて、魚を可愛がりながら育ったバジルを収穫してパスタに入れる。そんな風景が浮かびます。また、「こうやってお魚さんのフンがね」と子供に自然の循環を教えてあげるツールにもなりそうですね。

aquafarm-2

開発したのはカリフォルニア大学出身の男性Alejandro VelezとNikhil Arora。アクアポニックスのプロとデザイナーと毎日奮闘しながら、約6ヶ月の時間を費やして生まれたキットです。

Back to the roots

Alejandroさん(左) とNikhilさん(右)

この2人は在学時代に、コーヒー粕を再利用して作ったきのこ栽培キットも販売していて、それをきっかけに「BACK TO THE ROOTS」という会社を立ち上げています。(「原点にかえろう」なんていいネーミング!)

「AquaFarm」はすでにアメリカで一般販売がスタートしていて、値段はひとつ59.99ドル(約6000円)。日本への発送はまだ対応していないのが残念。上陸が待ち遠しいですね。

Aqualibrium

Aqualibrium

Aqualibrium」はニューヨークで開発された中型のアクアポニックス栽培キット。同じ大きさのタンクが上下に並べられ、下は魚、上は野菜、という配置です。透明な素材でできているので、中の様子が観察できます。キット内にLEDライトも内蔵され、屋内の光が届かない場所にも置くことができます。

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創業者のひとりであるBen-Yam Barshiさんは、遺伝子組み換えや農薬などが及ぼす危険性を感じ、それがきっかけでアクアポニックスという農法を知ったそう。そこから個人でシステムを自作したり、様々な場所にも設置サポートする中で「これを家庭に設置するとしたら?」という考えが浮かび、開発にいたったのだとか。

Aqualibrium3

左から代表のJoshさん、Ben-Yamさん、Jaredさん

この大きさであれば、料理に添えるだけでなく、夕食のおかずほどの量を収穫することもできそうです。「もっとがっつり栽培したい!」という人にはおすすめのキットです。

こうしたキットが当たり前に家庭に置かれている未来を想像すると、なんだかワクワクしちゃいますね。

EcoQube

EcoQube

サンディエゴ(カリフォルニア)の大学生が開発したこちらの栽培キット「EcoQube」は、ちょっと違う視点を持っています。野菜を育てて食べるのではなく、アクアリウム(熱帯魚・水草飼育)として”鑑賞”する目的でデザインされています。

下の部分だけを見ると、ふつうの熱帯魚レイアウト水槽なんですが、その上には植物が育っています。ここに特殊なフィルターが組み込まれていて、それによって生態系のような循環が生まれます。

とてもクリアな素材でできているので、インテリアとして部屋に飾っても違和感はありません。植物の上には、LEDライトもちゃんと内蔵されています。

EcoQube-2

開発者のKevin LiangとEric Suenは、ふたりとも高校時代からアクアリウムの世界にハマっていて、それぞれが水族館や熱帯魚ショップで働いた経験を持っています。

そんな熱意をもったふたりが世界の食料危機問題を知ったとき、「アクアリウムを通して、アクアポニックスの可能性を伝えられないか」と考えたそう。そこから開発が始まり、何度もプロトタイプを重ね、やっとこの形にたどり着いたんです。

EcoQube-3

Kevinさん(左)とEricさん(右)

発売は今年(2014年)の7月頃になるそうで、お値段は160ドル(約1万6000円)ほど。こちらも日本上陸は未定です。

今までのキットが”育てて食べる”に着目していた一方、「EcoQube」は自然のアート作品として”鑑賞”することが特徴となっています。

綺麗な水景を水換えなしで保てるなんて、まさに自然をまるごと家に持ってきている気分。とくにお魚好きにはオススメの栽培キットかもしれません。

クラウドファンディングの活用

これら3つの栽培キットは、製造用の資金を「クラウドファンディング」というサービスをうまく活用して調達しています。

クラウドファンディングというのは、「こういうことしたいので、お金が必要です!」という人に対して、不特定多数の人々が500円から資金サポートできるサービスで、日本では「CAMPFIRE」や「READYFOR?」といったものがあります。

readyfor?

日本発のクラウドファンディングサービス「READYFOR?」

例えば、製造資金に300万円が必要なのであれば、1000円支援してくれるサポーターを3000人集めれば達成できます。「その商品欲しいのでサポートします!」という声をたくさん集めればいいのです。

そして今回紹介した3つのキットは、いずれも目標金額を大きく超えて達成しています。「EcoQube」では目標金額400万円に対して800万円、「Aqualibrium」では1000万円に対して1500万円、そして「AquaFarm」では1000万円に対して2500万円もの金額が集まっています。

目標金額の2倍近いお金が集まるということは、それだけ世間がこうした製品を求めているという証拠でもあります。日本でもこの流れがくるのは、時間の問題かもしれません。

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どうでしたか?日本では、まだ3つとも手に入らないというのが残念ですが、どれも今までになかった栽培キットです。魚が泳ぐ姿に癒されながら、ときどきハーブやレタスを収穫して楽しむ。そんな生活スタイルがもっと身近になってもいいのかもしれません。

もし、「こんなおもしろそうな栽培キットもあるよ!」という情報があったら、気軽に教えてください。まだまだ世界にはうもれた素晴らしい栽培アイデアがたくさんあるはず!

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