【冬至】柚子湯の他にバスソルト、化粧水まで。ゆずの使い方レシピ3つ

 【冬至】柚子湯の他にバスソルト、化粧水まで。ゆずの使い方レシピ3つ

Photo credit: Nanae Suzuki

こんにちは。チムグスイ主宰、フィトセラピスト(植物療法士)の鈴木七重です。

和ハーブ(薬草)や西洋ハーブの、季節に合わせた暮らしでの使い方をこれからお伝えしていきます。

さて、12月22日は冬至、夜が一番長い日。この日を境に徐々に陽は長くなり、季節は陰から陽に移っていきます。

冬至といえば、柚子(ユズ)ですね。柚子は立派な日本のハーブのひとつ。ここでは、その優れた効能とその様々な使い方をご紹介します。

柚子湯

柚子と聞いて思い浮かぶのはきっと、特有のすっきりとしたいい香りではないでしょうか。

あの香りのもとの精油成分はαーピネン、リモネン、シトラールなどで、抗菌、消炎作用があると共に神経をリラックスさせてくれます。血行促進、毛細血管強化、発汗作用も。

日本人が昔から冬至に柚子湯に入るのには、陰の季節にたまった邪気を払い、新年を前に気分をすっきりとさせ、健康を願う禊ぎ(みそぎ)の意味がこめられているのですね。

でも、柚子に含まれた成分がいくら身体にいいからといって、お風呂に浮かべたゆずをギュウギュウを絞るのは厳禁。皮膚刺激が強く肌がヒリヒリ痛くなってしまいますので、入れる時はごろんとお湯に浮かべるだけにしましょう。

 【冬至】柚子湯の他にバスソルト、化粧水まで。ゆずの使い方レシピ3つ

Photo credit: Nanae Suzuki

柚子バスソルト

それからもうひとつの方法としてオススメなのは、皮を干して作る『柚子バスソルト』。

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Photo credit: Nanae Suzuki

作り方

材料

柚子の皮 5〜10ヶ分
天然塩 100g

1. 柚子の皮を刻んで細かく切る
2. 皮を風通しのいい日陰で2〜3日干す
3. 天然塩と皮を「2:1」の比率で混ぜる
4. 出来上がり

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柚子の皮を干している最中 – Photo credit: Nanae Suzuki

これを大さじ3杯程、お茶パックやハンカチなどに包んでお風呂に入れます。皮膚刺激も押さえられて、天然塩の効果でさらに発汗作用も。代謝をよくし、からだの芯まであたたまります。

鍋物に使ったあとの柚子の皮も刻んで使えばエコですね。

皮はお料理にも

干した柚子の皮は、入浴剤としてだけでなくお料理に使っても美味しいです。ミルで細かくしてゆずパウダーとして薬味にしたり、お菓子づくりに使ったり。

写真は冬至のおやつにおすすめの、『カボチャとゆずのマフィン』

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Photo credit: Nanae Suzuki

はちみつ柚子ジンジャー

そしてたくさんの柚子が手に入ったらぜひ試してほしいのが『はちみつ柚子ジンジャー』

作り方

材料

柚子 3ヶ分
しょうが ひとかけ
はちみつ 100ml
お湯 適量

1. 柚子をスライス
2. 柚子としょうがをはちみつに漬ける
3. 1日以上おいたら出来上がり

スライスした柚子、しょうがをはちみつ漬けにしてお湯で割って飲みます。翌日~約1週間の間飲むことができます。

柚子には抗酸化作用のあるフラボノイドやビタミンE、疲労を回復するクエン酸、ビタミンCが入っていますので美容にも風邪予防にもぴったりです。

 【冬至】柚子湯の他にバスソルト、化粧水まで。ゆずの使い方レシピ3つ

Photo credit: Nanae Suzuki

ハーブを加えると大人な味に

写真はもう一種類、八角(スターアニス)と肉桂(シナモン)を一緒に漬け込んであります。

そのままでもいいですが、これらのハーブも加えると少し大人な風味を増して美味しく、また胃腸の調子も整えてくれます。

手作り化粧水

それから柚子を使うとたくさん出てくる種。捨てる前にちょっと待って。

種にはペクチンというトロリとした成分が含まれていて、保湿効果のある手作り化粧水が出来るのです。

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Photo credit: Nanae Suzuki

作り方

材料

柚子の種 大さじ1~3
ホワイトリカー 適量
精製水  適量

1. 瓶にホワイトリカーを入れます。
2. 柚子の種を瓶に入れます。量が貯まるまでざるに干しておいてもいいですし、取れた分だけ少しづつ加えていってもいいです。
※柚子の種がホワイトリカーの半分くらいまで漬かっているのが理想です。
3. フタをして冷暗所に置き、成分が行き渡るよう一日一回くらい振る。
4. 2週間~1ヶ月したら目の粗いざるで濾して液体を清潔な容器に移す。
※これが原液になります。
5. 清潔な50mlの化粧水容器に4の原液を10ml入れて40mlの精製水を加える。
6. よく振って出来上がり。

※光感作(日光などの紫外線に当たることでアレルギー反応を起こすこと)があるので夜用にしてください。

顔や身体、かさつくひじひざなど、どこにでも使えます。塗った直後は少しペタペタする感じがするかもしれませんが、馴染むとさらりとします。

もっと保湿力が欲しい人は、5にグリセリンを小さじ半分ほど加えてもいいでしょう。4の原液は冷蔵庫に入れて3ヶ月以内、5の化粧水は冷蔵庫に入れて2週間以内に使い切ってください。

皮、実、種と余すところなく使えるお役立ちハーブ、柚子。ぜひ試してみてください。

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Profile

鈴木七重
鈴木七重チムグスイ主宰
フィトセラピー協会認定フィトセラピスト(植物療法士)。和ハーブ協会認定和ハーブインストラクター。好きなハーブは、月桃。 チムグスイ主宰

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