皆さんが日々暮らすなかで、当たり前に使っている家具を思い浮かべてみてください。例えば、冷蔵庫、洗濯機、タンス(チェスト)、テレビなどがありますよね。
アメリカ・マサチューセッツ州の都市、ボストンで開発されている菜園の見た目は、まさにチェスト。服を取り出すように育った野菜を室内で収穫でき、日々のメンテは機械にお任せで大丈夫。
これが普及すれば、引っ越しの時に「菜園チェスト」なるものを当たり前に買う時代がやってくるかもしれません。
世界中の家庭にオーガニックを
この菜園システムを開発中の企業「Grow Labs」が生まれたのは、2013年。MIT(マサチューセッツ工科大学)のゲイブ・ブランシェットとジェイミー・バイロンが在学中に設立しました。
「世界中の人々がヘルシーな作物にアクセスできるように」というビジョンを元に設立され、最初は作物の育成状況をモニタリングするセンサープログラム「Grow OS」の開発にとりかかりました。
この技術が今回紹介した菜園システムの核とも言えるもので、栽培エリアの水量や水質(pH)、水温をスマホアプリで確認・調整を行うことができます。
その他にも別で専用のアプリが用意されていて、ここからワンクリックで欲しい作物の苗や種を買えるようになるようです。「レタスの種が欲しい!」と思ったら、スマホで注文すれば自宅に届くわけです。
循環型農法「アクアポニックス」
最初の画像をよく見てもらうとわかるのですが、野菜の他に右上には魚が泳いでいます。実はこれは、植物と魚を同時に育てる農法「アクアポニックス」を採用しているシステムなんです。
だから、水槽内の水が野菜の肥料となり植物がこれを浄化し、再び魚の水槽へ。土は使わず水で栽培が完結する循環型システムです。
冒頭で触れたように、他にも冷蔵庫、洗濯機、テレビ、ベッド、机などの身近な家具が”菜園化”したら、植物との暮らしがぐっと近くなるでしょう。
Photo via Grow Salad In Your Kitchen Inside This Sleek Sensor-Driven Cabinet on Fast Company
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