日常の不満に華を。アメリカ発の栽培キットが生まれた3つのストーリー

Modern Sprout

© Modern Sprout

誰にだってモチベーションのアップダウンはありますよね、おうち菜園の江里です。

皆さんは、日々暮らしているときにちょっとした不満を感じることってありませんか?例えば、近所の本屋にお気に入りの雑誌が売っていない、電車がいつも混む、都会は生活コストが高い、などなど。

今回紹介するのは、そうしたちょっとした不満や課題を家庭菜園の分野で感じ、「もっとこうしたら良くなるはず!」とオリジナルの栽培キットを作った人たちの3つのショートストーリーです。

アクアリウム好きの大学生が菜園を

AquaSprouts

© AquaSprouts

米国オースティン州在住のジャックさんが作ったのは、魚と野菜を同時に栽培できるキット「アクアスプラウト」。学生時代から熱帯魚飼育(アクアリウム)が大好きだったジャックさんは、これと野菜を同時に育てる農法「アクアポニックス」を知り、高校時代にシステムを自作。これが周囲から好意的な反応を得ます。

この頃に、ちょうどインドやスリランカでのアクアポニックス農場研修から帰国したシャノンさんに出会い、会社を共同で創業、デザイナーを迎えて本格的な商品開発をスタートします。

AquaSprouts1

シャノンさん(左)とジャックさん(右) © AquaSprouts

私たちのゴールは、「アクアポニックス」という循環型農法の仕組みを家庭に持ち込み、人々にとってより身近なものにすること。これによって現実問題としての食料保障や資源保護の改善にもつながっていき、社会を根っこから変えることができるだろうと思っています。(シャノンさん)

日当りの悪いアパートでもできる菜園

Aqualibrium

© Aqualibrium

ニューヨーク在住の男性3人が中心となって生まれた栽培キット「Aqualibrium」は、ジョシュアさんのある悩みがきっかけで生まれました。住んでいたアパートの日当りの悪さが原因で、家庭菜園に踏み込めていなかったそうです。

そんな頃、ドミニカ共和国などの国々にアクアポニックスシステムを設置していたベンヤムさんに出会います。この活動に強い刺激を受け、新たにジャレドさんがチームに加わり、3人で開発をスタートします。

Aqualibrium founders

左からジョシュアさん、ベンヤムさん、ジャレドさん © Aqualibrium

ベンヤムがドミニカ共和国にアクアポニックスシステムを設置しているのを見て、「私の家に必要なのはこれだ」と強く感じました。そして、私と同じように感じる人は他にもたくさんいるだろうと思ったのです。(ジョシュアさん)

もっとシンプルな家庭菜園を

Modern Sprout 2

© Modern Sprout

シカゴの夫婦がつくった栽培キット「Modern Sprout」は、アパート住まいでも気軽に置けるもの。ふたりが注目したのは、土を使わずに水で植物を育てる農法「水耕栽培」。ただ、これをベースに自分たちで栽培システムを作ろうとしたら、必要な部品が多すぎてちっとも”手軽”ではありませんでした。

そのとき、「これをもっとシンプルにできないか」と感じて生まれたのがこの栽培キットです。

Nick and Sarah

サラさん(左)とニックさん(右)© Modern Sprout

場所がない、時間がない、知識がない、などの理由で家庭菜園をあきらめている人を私はたくさん知っています。そして多くの場合は、この3つが全て絡み合ってハードルとなっているのです。でも、料理と食事を愛していて、食にも関心がある。そんな人たちのために「Modern Sprout」をつくりました。(サラさん)

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どの商品もまだ日本には上陸していませんが、こうした想いを知るとより一層使うときの気持ちが高まりそうです。

皆さんも、日々の暮らしで感じた不満や課題を、時々ぎゅっと握ってみてください。改善はできなくても、ちょっと前向きに考えるだけで、もしかしたらこの人たちみたいに素晴らしい商品を開発できちゃうかも。

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