
デールさんのアクアポニックス菜園
皆さんは、野菜を育てる方法にはどんなものがあると思いますか?土を使ったり、水で育てたり(水耕栽培)と様々ですが、もうひとつ、やり方があります。
それは、「アクアポニックス」。魚と野菜を一緒に育てる、循環菜園です。
おうち菜園ではこれまで何度も紹介してきた言葉ですので、そろそろ読者の中にも「知ってる!」という人が増えてきているかもしれません。
今回は、そんな未来の菜園「アクアポニックス」を持っている方のお宅にお邪魔してきました。
デールさんのアクアポニックス菜園
デールさんは、イギリス出身で、もう日本に住んで10年以上。アクアポニックス菜園は、容器を除いてほぼ全て自作。完成まで3ヵ月もかかったそうです。

2階のバルコニーにて。この先にアクアポニックス菜園があります。

こちらがバルコニーにあるアクアポニックス菜園。元気に育っているトマトの苗を触る、デールさん。

それぞれの作物には、しっかりとネームタグが差し込まれていて、「何を植えたか」「いつ植えたか」ということが一目でわかるようになっています。

こちらはスイスチャード。別名、フダンソウ。日本ではあまり馴染みがない野菜ですが、新鮮なものはサラダにして食べるとおいしいです。
おうち菜園では、今まさにシステムの設置を考えている最中。実践者としてのデールさんに色々とお話を聞くことができ、メモ帳が手放せないほどでした。

こちらはバジルなのですが、変わった品種。紫色をしています。

ナスも育っていました。

デールさんからシステムの説明を受けている濱田(右)
デールさんのシステムでは、野菜やハーブを2階のバルコニー(すごく広かったです!)で栽培。そこから太いパイプが下に伸びていて、1階のお庭にある魚の水槽まで繋がっていました。

こちらがバルコニーに建てられた温室。もちろん、全て手作り。

こちらのパイプが1階の魚の水槽まで繋がっています。エサはここからあげて、それが下に流れる仕組みだそう。

「お、さっき与えたエサが流れてきてるよ」と水槽の前で説明をしてくれているデールさん。説明を聞く江里(右)

水槽で泳ぐ金魚たち。白くて大きな”主”が1匹いるそうです。
緑であふれた素敵なお庭
また、デールさんは英国認定のメディカルハーバリスト。ハーブの専門家です。だからか、お庭がほんとうに緑に溢れていました。

玄関に通じる通路。ハーブがいっぱい

お庭の一部。奥のキツネは…
アクアポニックス菜園の見学に来たのに、「このハーブはね、こんな効能があるんだ」「これはね、風邪に効くよ」とハーブについても色々と教えてもらい、とても実りのある1日でした。

ハーブの説明を受けている濱田(右)

素敵なお庭にみとれている江里(右)

ハーブティーもいただきました。
10年前に日本にやってきたハーブの専門家が、3ヵ月かけて自分の菜園をつくっている。そんな事実を知って、おうち菜園は「もっと大きなシステムを作りたい」という想いが強まりました。
皆さんの地域にも、もしかしたらこうした”DIY菜園家”がいるかもしれません。
ぜひ、探してみてください。そして、最終的には自分の部屋に合った菜園を自作する、そんなことまでできたら素敵ですね。
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