服は自分で育てて作る時代に。「BIOCOUTURE」が追求した100%生物由来のスカート、ハイヒール、ジャケット

どうも、ファッションに疎いかもしれない、おうち菜園の江里です。

皆さんは普段服を買うとき、その素材にどれだけ注目しますか?見た目や手触りはもちろん大事ですが、それが例えば除草剤や農薬を使っていないオーガニックコットンだったら、生産者と心で繋がったような気がしてやさしい気持ちで着れそうですよね。

そうした環境にやさしい素材を指す言葉として「オーガニック」「サステナブル」などがありますが、今回紹介する事例もここに含まれます。

ただ、その素材はすごくユニークで未来的。なんと、100%生物由来なんです。これはどういうことかというと、この素材で作られた服を生ゴミと一緒に捨てたら数ヶ月後には堆肥になっている、ということ。すごいと思いませんか?

バイオファッションを確立する「BIOCOUTURE

デザインと科学をうまく組み合わせ、100%生物由来の素材で作る「バイオファッション」を提唱しているのは、ロンドンのデザインコンサル会社「BIOCOUTURE」。その素材は、緑茶、砂糖、セルロース(繊維素)、そして酵母菌。まるで料理でも作るかのようなこの材料で、独特な透明感を持った衣服や靴が生まれています。

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「BIOCOUTURE」によるバイオスカート

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「BIOCOUTURE」によるバイオシューズ

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「BIOCOUTURE」によるバイオジャケット

素材を生み出すときに利用されるのは「KONBUCHA」と呼ばれる、日本では一時期「紅茶キノコ健康法」として流行した発酵飲料の製造方法。

さきほど説明した材料を混ぜ合わせ特定のステップを経て容器に入れると、48~72時間ほどで表面に2cmほどの層ができます。これは、砂糖をエサに酵母菌が生み出したもの。まさに、”生きた素材”です。

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この表層にできたものを洗って乾燥させ、加工や染色(もちろん自然素材で)を施すことで、元の材料からは想像もつかない美しい服ができあがります。

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さらにすごいのは、この素材のレシピが公式サイト上で公開されていること。材料さえ揃えば、誰でもこの”バイオファッション”を作ることができるのです。

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おうち菜園では今まで「野菜を育てる」という目線で様々な事例を紹介してきましたが、これからは食事に関係なく、人々が何かを”自分で育てる”時代がやってくるのかも。そんな発見を得られた事例でした。

次の流行を追うのではなく、本当の意味での私たちの未来を見据えた”次世代ファッション”。そんな可能性を、「BIOCOUTURE」には個人的に感じました。

自分の衣服を育てて作る時代、みなさんはどう思いますか?

創業者のプレゼン動画(日本語字幕あり)▼

(via Dezeen, modern farmer

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