皆さんは、日々のどんなシーンで”自然の循環”を感じますか?もしかしたら、都会に住んでいる人は「あまりない」と答えるかもしれません。
そんな人でも、日常に”生態系”を取り入れられる日がやってきます。
今回は、海外で登場しているエコサイクルな菜園を3つ紹介。製品化への動きがちゃくちゃくと進んでいて、来年には日本に上陸するものも。
自然や食育に関心のある人は、ぜひチェックしてみてください。
エコサイクル水槽「Avo」
「Avo」(アヴォ)は、イギリスの女性が開発した”セルフクリーニング水槽”。容器の中心に特殊なフィルターが設置されていて、ここで生まれたバクテリアたちが、魚のフンや残りエサを分解してくれます。
また、植物が育ちやすいように朝昼晩でLEDライトを調節してくれたり、水温を27℃に保ってくれる機能も。
「Avo」は現在、キックスターターにてクラウドファンディングに挑戦中。すでに目標金額は集まっているので、日本への上陸がいつになるのか、注目です。
「熱帯魚を飼いたいけど、水換えが大変そう…」と踏み出せていない人にとっては、うれしいアイテムになりそうです。
ユニット型菜園「Aqualibrium」
「Avo」が熱帯魚を飼育する”アクアリウム”だとすると、「Aquaibrium」(アクアリブリアム)は、”さかな菜園”。下で魚が泳ぎつつ、上では野菜が育っている。そんな光景がおうちで実現します。
これが生まれた場所は、ニューヨーク。45cm四方の透明な菜園ボックスを積み上げるスタイルで、室内でもたっぷり収穫できるサイズです。
これがいくつもずらっとカフェやレストランに並んでいたら、もっともっと食の循環が身近になりそうです。
「Aqualibrium」は、去年の10月にクラウドファンディングを無事成功し、15万ドルの支援を獲得。おうち菜園が公式パートナーとなり、日本での発売に向けて現在準備中です。
ビオトープ菜園「AquaSprouts」
最後に紹介するのは、アメリカ・テキサス州の企業が開発した菜園、「AquaSprouts」(アクアスプラウト)。
熱帯魚の水槽に専用の容器をはめることで、水槽が菜園に早変わり!金魚(もしくは小型の熱帯魚)やバクテリアの助けを借りて、上でハーブや野菜が育ちます。
全体が黒の落ち着いたデザインだから、様々なシーンに合いますし、子供への食育にも効果的。魚を観察しながら、野菜を収穫してサラダを食べる、そんな新しい食の体験が生まれます。
「AquaSprouts」は、二度目のクラウドファンディングに挑戦し、無事目標の資金を獲得。こちらについても、おうち菜園が公式パートナーとして加わり、来年の日本発売に向けて準備を進めています。
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本当の自然を、食の循環を、人工的につくることはできません。でも、これらのシステムがあれば、”循環”が私たちの暮らしにもっと身近になるはず。
太陽や水があることで植物が育ち、植物があることで人間が生きていると知る。そして、”縁の下の力持ち”としてバクテリアが存在します。
そんな感覚が日々の暮らしで感じれるようになれば、”小さな感謝”がもっと増えてくるかもしれません。
皆さんは、どんな場所やシーンに菜園があれば、”食の循環”がより身近になると思いますか?
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