おうち菜園の読者のみなさま、こんにちは。アロマ専門店&スクール「グリーンスリーヴス」主宰の阪口智子です。
今回は、太古から知られている精油、ティートゥリーについて。抗菌スプレーから水虫ケアまで、日常での活用方法もご紹介します。
アロマテラピーでは、ラベンダーとティートゥリーが代表的な2大精油です。精油とは、動くことができない植物が自らを守るために生み出す芳香成分のことで、200~300種もの芳香分子が集まっています。内容成分によって精油の香りや効能も変わってきます。それらを使い分け、日々の健康増進や予防に役立てるのがアロマテラピーであり、植物の精油を使った自然療法の1つです。
ティートゥリー
ティートゥリー精油は、抗菌、抗真菌、抗ウイルス、抗寄生虫、免疫調整作用などがあり、さまざまな感染症の予防や治療に有効です。
この優れた抗感染作用がある植物は、ティートゥリー(学名:Melaleuca alternifolia)だけです。それも、一定の成分基準を満たしていなければ薬効効果はありません。
この事実が科学で実証されたのは100年くらい前になりますが、オーストラリアの原住民たちは、そのはるか昔からそのことを知りつくしていました。オーストラリアでは、ティートゥリー精油が配合されたスキンケア、ヘアケア、口腔ケアの商品が販売されています。
手に入る身近な”ティートゥリー”
日本でも、最近は石けんや歯磨き粉などにティートゥリーが配合されていますが、自分で作ることも簡単に出来ます。
石けん
1. 無香料液体石けん、もしくは練石けんを用意する。
2. 石けんの素地に50mlに5〜10滴の精油を混ぜ込む。
※肌に合わなければ中止してください。
抗菌スプレー
1. 無水エタノール10mlを用意する。
2. 容器に入れ、精油を5〜10滴垂らしよく混ぜる。
3. 精製水40mlを加え、さらによく混ぜる。
使う前によく振ります。マスクの外側にスプレーしたり、ハンカチやタオルにつけたりするのも爽やかです。空気浄化、風邪、インフルエンザ、花粉症予防に活用できます。
もし蚊よけなら、ユーカリレモンとブレンドします。こちらも使う前に毎回よく降ります。エアコンや水回りの掃除や、重曹と混ぜれば、抗菌クレンザーに。
香りでお掃除
1. ティッシュに精油を1~2滴垂らす。
2. そうじ機に吸わせる。
3. 掃除スタート
空気排出口から爽やかな香りが広がり部屋をクリーンにします。洗濯機のゆすぎの時に1~2滴垂らすと、爽やかな香りでの除菌に。抗菌も兼ねた爽やかな香りでお掃除しましょう。
入浴剤
1. 天然塩200gを用意する。
2. ジャム瓶などに塩をいれ、精油を10滴垂らす。
3. お箸でよく混ぜ込む。
4. お風呂に入る時はひとつかみ(50g)をお湯に混ぜる。
水虫ケアの足浴
1. 洗面器にお湯を入れる。
2. 精油を1〜2滴垂らしよく混ぜる。
3. 足を10~15分つけます。
※塩を少し入れてもよいでしょう。
精油で心身のケアを
アロマやハーブを実践している人たちはあまり風邪をひかないと言います。日頃から心身のケアをしているので、不調に気づくと早めにセルフケアをしているからです。
まずは、精油で空気をきれいにして、風邪をひかないような環境作りから始めてみてはいかがでしょうか。
※アロマテラピーは自己責任の上でよく調べてから行ってください。
※様々な活用法がありますが、精油は分子が非常に小さく皮膚に塗ると血管に入ります。そのため、粗悪なものは逆効果となりかねません。人によって体質に合わない場合もあります。
※何よりも信頼できる精油を選ぶことが大切。学名、オーガニック、成分内容、消費期限などが明記され、オーストラリア現地で充填された遮光瓶のもの(ティートゥリーの場合)が望ましいです。
Profile
- ナード・アロマテラピー協会認定アロマ・トレーナー、ICAAアロマセラピスト・インストラクター、ハーブ、薬膳コーディネーター。好きなハーブは、ミント。 公式サイト
最近の記事
- 2015.06.16アロマとハーブ石けんから足浴まで。オーストラリアの精油「ティートゥリー」の活用法5つ
- 2015.04.24アロマとハーブハーブ今昔ものがたり「ネアンデルタール人の花束」