どうも、方向音痴なのに自分の勘を信じるクセがあります、おうち菜園の江里です。
“蜂を養う”と書いて”養蜂”。これはミツバチを飼育することを意味する単語です。日本ではまだまだ「え?ミツバチって飼えるの?」という反応が多いですが、世界的には「Beekeeping」「Beehiving」というワードで話題にのぼることが実はよくあります。
今回紹介するのは、世界に散らばるユニークなデザインをした巣箱8つ。木製ボックス型の一般的なものとはかけ離れた斬新なものが、世界にはたくさん登場しています。
「世界の食料の3分の1は、ミツバチの授粉に依存している」とも言われ、実は私たちの生活に密接に関わっているミツバチ。もちろん、これをきっかけに飼い始める必要はありません。
ただ、これを通じてちょっとでも「ミツバチって飼えるんだ」ということをより身近に感じてもらえたらうれしいです。
Urban Beehive
こちらは、ニュージーランドのオークランド大学の学生が卒業制作としてデザインした巣箱。「The Designers Institute of New Zealand」の製品部門でシルバー賞に輝いたほどの作品です。巣箱の色は他にもグリーン、オレンジ、パープルがあって全5色。うまく木材とプラスチックをかけあわせているのが印象的です。
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ToBee
エルサレムのベツァルエル美術デザイン学院の学生がデザインしたこちらの巣箱は、棚と一体化しているのが印象的。左側がミツバチの巣スペースで、右にちょこんと見えるのが出入り口。これだったら壁に設置できるので、スペースの有効活用にも繋がりそうです。
BuBees
マリブ(カリフォルニア州)在住のデザイナーがつくったこちらの巣箱はとってもナチュラル。木材は海岸に流れついたもの、ペイントは植物やかぼちゃなどを使った完全な自然素材。公式サイトでは、ひとつ340ドル(送料別途)で販売もされています。
Open Source Beehives
こちらはなんと3Dプリンターでつくられた巣箱。米国、スペイン、ベルギーの生態学者、養蜂家、エンジニアなどが結集して生まれた、蜜蜂の大量死の原因を突き止めるためのプロジェクト「Open Source Beehives」によるもの。巣箱のデータは世界に公開されているので、誰でも作れてしまうのが特徴です。
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Apiarium
イタリアのボルツァーノ大学の学生がデザインしたこちらのオシャレな巣箱は、養蜂をより身近に都市に持ち込むことが目的。円柱フォルムは、蜜蜂が木の空洞に巣をつくる習性を参考にしたもの。素材は冬に断熱材として機能するなど、デザインだけではない点にも注目です。
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Urban Beehive by Philips
オランダの電機メーカー「フィリップス」が2011年に家具見本市「Dutch Design Week」にて展示していたこちらの巣箱。窓ガラスをはさむようにしずく型の飼育ケースが並び、室内でも安心して蜜蜂を飼えるデザイン。とっても未来的です。
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The Urb
イギリスのデザイナーがつくったこちらの巣箱の特徴は、内部の観察が手軽な点。防護服を着なくても大丈夫な構造になっていて、内部にカメラを設置することで、パソコン上でいつでも観察ができるようにするそうです。形がおもしろくて、手軽に設置もできそうな印象です。
Elevator B
ニューヨーク州立大学バッファロー校の学生が制作したこちらの巣箱の高さは、なんと6メートル以上。名前の通り、内部はエレベーターのように巣が連なるようなデザイン。今回紹介した巣箱では断トツの大きさです。これが都市にどーんと立っている光景は圧巻でしょう。
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以上、棚型から3Dプリンター製、室内用、タワー型まで世界の様々な巣箱を紹介しました。どれかひとつでも「これなら街にあってもいい!」と思えるものはありましたか?
個人的には最後のタワー型に注目しています。これが世界中の都市に、まるで時計台のように立っていけば、私たちのミツバチに対するイメージも少しずつ変わっていくかもしれません。
参考リンク:
Five High-Design Urban Beehives – Modern Farmer
6 Awesome Backyard Beehive Designs | Inhabitat
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