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ローズマリー © 2015 Takeshi Iikura
ミツバチ達が無事に冬を乗り越えて一安心。蜂飼の飯倉です。
冬の間、ミツバチたちは越冬していました。ただ、彼らは眠らないので”冬眠”ではありません。
ハチミツをエネルギーに体を震わせ、冬を乗り越える
ミツバチがハチミツを貯めておくのは、長い冬を乗り越えるため。この間ハチミツを食べながら、筋肉を震わせて発熱し、巣の中を34度ほどに保ち続けます。
そして、秋にはハチミツで重かった巣箱も、春先には軽くなります。
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外気温は低くても、巣箱の中は温かい © 2015 Takeshi Iikura
ミツバチは変温動物?恒温動物?
昆虫は変温動物(外部の温度によって体温が変化する動物)なのでミツバチも例外ではありません。
ただ群全体として温度を保つミツバチは、昆虫でありながらも自分たちで温度をコントールできる、恒温性を持った不思議な存在です。
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越冬中の育児 © 2015 Takeshi Iikura
この保温によって越冬中もわずかながら産卵と育児は続いていて、幼虫やサナギが凍死してしまわないようにしていることはもちろん、食糧であるハチミツが結晶しにくくもしているようです。
冬の巣箱はあたたかい
この時、ミツバチたちは球体状に密集して「蜂球」を作り、熱が逃げないようにしています。そのため冬の巣箱は暖かいです。
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蜂の温かさを身体で感じる養蜂家 © 2015 Takeshi Iikura
無事に冬を乗りきったミツバチ達は春から活動を再開し、勢いを増してふえていきます。春先に咲く貴重な花は、旺盛な育児に必要な蜜源、花粉源です。
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フキノトウとミツバチ © 2015 Takeshi Iikura
今の時期は梅、桃、菜の花などと同様、ローズマリーが花盛り。植え込みなどでもよく見かけるようになったメジャーなハーブですが、この花もミツバチたちは大好きです。
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ローズマリー © 2015 Takeshi Iikura
ハーブが天敵を追い払うことも
元々、ハーブ類は蜜源でもありました。そしてミツバチとの深い関わりがありました。
例えばミツバチの天敵「ミツバチヘギイタダニ」が猛威をふるった時、被害の少ない地域にはタイムが自生していたそうです。そのタイムに含まれる成分「チモール」がダニを寄せ付けなかったという説もあるくらい、養蜂には大切な植物でした。
現在、このようなハーブの有効成分を利用したダニ駆除剤がオーガニック養蜂の現場で活用されています。
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ゼラニウム © 2015 Takeshi Iikura
ローズマリー、ラベンダー、タイムなど、それぞれのハチミツがありますが、ハーブらしい香りをハチミツも引き継いでいるのが特徴です。
香りを活かした料理を始め、ハーブティーにも、ハーブ由来のハチミツを合わせてみてはいかがでしょうか。
そのハチミツは、無事に冬を乗り越えたミツバチ達が、集めてくれたものかも知れません。
Profile
![飯倉剛](http://i1.wp.com/ouchisaien.com/wp/wp-content/uploads/2014/10/ebd37db8064db80661b8e8e5cd81ff26.jpg?resize=80%2C80)
- 蜂飼い
- 好きな野菜は、アボカド。
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