
ポートランド(アメリカ・オレゴン州)で生まれた「ガーデンブロック」は、ブロックを組み立てて畑を作る、新しい形の家庭菜園グッズ。今回、開発者のひとりであるマットさんにSkypeでインタビューを行いました。そこには「女性や子供が楽しめる菜園」「ゴミを減らして、食べ物を増やしたい」「地域を支えるローカルな生産」などの想いがつまっていました。
追記:2014年9月1日より、ついにこの商品の発売を開始いたしました。すぐ購入したい方は下記リンクを、まずは創業者について知りたい人はこのまま記事を読み進めてください。記事の最後でも購入ページをご案内しています。
▼ 購入はこちらから!
[Garden Block購入ページ]
http://onlinestore.ouchisaien.com/items/559643
マットさん(Matt Stormont)は、元々農業や家庭菜園に興味があったのですか?
マットさん 近所に農家は多くいましたので、周りにはそうした環境がありました。実家が元々持っていた土地もあったので、「ここで野菜を育てればいいんじゃないか」というのもあり、オレゴン州の大学で”都市農業”について9ヵ月間学んでいたこともあります。

「Garden Block」を製造するTogetherfarm社の共同創業者、マットさん。Skypeでの一場面
その先に”自給自足”というイメージがあって農業を勉強されたのでしょうか?
マットさん そうですね。食べ物を生産することで家族のサポートにもなるし、ご近所さんとのシェアもできると思っていました。例えば、養鶏をしている人と卵と野菜を交換したことがありました。
また、建築学を学んでいたことで”菜園デザイン”という意識が生まれ、「ガーデンブロック」のアイデアにも繋がっています。
元々のアイデアは”おすそわけサイト”
「ガーデンブロック」が生まれた経緯について教えてください。
マットさん いきなり商品のアイデアが浮かんだわけではなく、最初は収穫物をシェアするようなサイトをまず立ち上げたんです。ご近所さんと収穫した野菜や果物をシェアし合うことで、”ローカルな食材”がもっと身近になるだろうと思いました。このサイトを6ヵ月ほど運営していました。

左からTogetherfarm社の共同創業者のダグさん(Doug Holcomb)、マットさん、ジョーさん(Joe Aakre)。手に持っているのは、「Garden Block」のプロトタイプ
女性や子供にやさしい、楽しい家庭菜園を
マットさん このときに、多くの女性が「自分で菜園コンテナをつくれない」という理由で家庭菜園をあきらめていることに気づきました。
そうした日曜大工的な作業(DIY)は、旦那さんや彼氏に頼むことが多いのですが、彼らは「やっておくよ」と言っておきながら、一向に作業する気配はありません。だから、DIYができない女性たちはずっと家庭菜園ができずにいたんです。
コミュニティサイトを運営したことで課題に気づき、その解決策として「ガーデンブロック」が生まれたのですね。
マットさん もっと家庭菜園をシンプルに、手軽に、女性が楽しめるものにしたいと思いました。子供と一緒に楽しむことはもちろん、女性ひとりでも楽しめる菜園生活をサポートしていきたい。

3Dプリンターで作った「Garden Block」の最初のプロトタイプ。後に完成するものと比べると、少し小型です

「Garden Block」を庭で組み立てる子供。”菜園をゼロからつくる”というのは、他には特別な経験になります。親と一緒に組み立てるのも楽しそう

収穫したイチゴを食べる女の子。畑をつくる、育てる、収穫する、食べる。そんな一連の作業から楽しく”食”を学べそうです
500人の想い、8万ドルの集まったお金
製品の製造にはものすごいお金がかかると思うのですが、どう解決されたのですか?
マットさん 最初のプロトタイプは3Dプリンター(立体物を造形するマシン)を使って作りました。その後は、「Kickstarter」というクラウドファンディングサービスを使って資金を集めています。
廃棄プラスチックで食べ物を育てる
マットさん また「ガーデンブロック」は、素材に”リサイクル樹脂”を採用しています。海にたくさん浮かぶゴミを見て「これをもし食料に変えることができたら?」と感じ、環境への想いも同時に込めています。

「廃棄プラスチックを食べ物に変えよう」と訴えかけたイラスト。Facebookページに投稿すると、多く共感者がこれをシェアしたそうです

「Garden Block」の材料は、80%がリサイクル樹脂(ポリプロピレン)。BPA(ビスフェノールA)は含まれておらず、環境への配慮はもちろん、体にも安全な素材を使用しています

「Kickstarter」で集まった資金を元に完成させたブロック。水色、緑、茶色など、5色を用意しました
地域経済を盛り上げるための”ローカル”な生産
「ガーデンブロック」はアメリカで製造されているのですか?
マットさん ポートランド市の25マイル(約40km)以内の距離にある企業とコラボして生産しています。地域のビジネスや経済もサポートしたいと思っていたので、できるだけ”ローカル”な環境でつくっています。ワシントン州やバンクーバーでも良いパートナーが見つかりました。

出荷前のブロック。ここから24個が箱に詰められ、家庭に届けられていきます

ブロックを箱に詰める共同創業者のジョーさん
好きな色、好きな形の”畑”をつくってほしい
ブロックを組み立てて畑を作る、というのは新しいですよね。
マットさん 色は全部で5色用意しました。あとは、ユーザーが自分の好きなように組み立てるだけ。正方形でもいいし、庭に合った形になるようにデザインしても大丈夫。子供にブロックを渡すと、どんどん楽しんで組み立ててきますよ。

「ガーデンブロック」の箱を開封するとこんな感じ。パッケージには英語で「5分で完成する畑にようこそ」と書かれており、誰でも手軽にお庭で家庭菜園をスタートできるイメージが伝わってきます

組み立てる形に迷ったら、まずは正方形がおすすめです

想像力次第で、他にはこんなバリエーションも。子供に作らせたら、もっとユニークな形になりそうです
大きな庭から小庭まで、自由に作れる”ブロック菜園”
アメリカの菜園者は、「ガーデンブロック」をどのように使われているのでしょうか?
マットさん 家庭によって様々ですね。1セットで24個のブロックが入っているのですが、一番作りやすい正方形でスタートする人もいれば、長方形にしたり、庭が広い人は2セット(48個)を購入して大きく組み立てているケースもあります。

複数セットを購入して大きく組み立てているパターン。広い庭から小庭まで、サイズはもちろん、その人が描く”畑の形”で家庭菜園をスタートできます
親子で畑をゼロから作る、育てる、収穫する、味わう
最後に、「ガーデンブロック」をどんな人に使ってほしいですか?
マットさん 特に、「家庭菜園はむずかしそう」と感じている女性に使ってもらえたらうれしいです。アメリカと日本では環境は少し違うと思いますが、なにかしらのハードルがあって踏み込めていない人はいるはずです。
また、お子さんのいる女性には合いそうです。子供と一緒に組み立てることで”ゼロから畑をつくる”という特別な体験になりますし、その後の栽培や収穫、食事を通して”食”の学びも得ることができます。
そしてなにより、家庭菜園を楽しんでほしいですね!”ブロックを組み立てる”という体験を通して、楽しく食を学び、感じ、味わってほしいです。

「ガーデンブロック」への想いを熱く語るマットさん。なんと、つい最近ひとり目の赤ちゃん(女の子!)が生まれたばかりなのだそう。マットさん自身もまた、これから「ガーデンブロック」を通して家族で”食”を楽しく学ぶ一員なのですね
公式ショップにて、絶賛発売中
おうち菜園が「ガーデンブロック」の存在を知ったのは、今年5月。そこから何度もスカイプを行い、僕たちの想いに共感してもらい、ついに日本にこの商品を発売できることになりました!
子供と楽しむのはもちろん、お庭でちょっとした菜園を楽しみたい人はぜひっ!組み立てるの、すごく楽しいですよ。
▼ 購入はこちらから!
[ガーデンブロック購入ページ]
http://onlinestore.ouchisaien.com/items/559643
Profile

- Twitter:@ouchisaien
- 「生産者は、わたし」そう自慢したい一品があふれる社会を実現したい。そんな想いを持った、家庭菜園ウェブマガジンです。おうち菜園とは
最近の記事
2015.09.28アクアポニックス「未来の農業」としての可能性。海外で話題の循環型農法「アクアポニックス」とは
2015.09.27アクアポニックス未来の農業「アクアポニックス」の循環の解説ーーバクテリアの働き
2015.09.26アクアポニックスアクアポニックスの歴史(古代〜現代)ーー循環型農法の軌跡を1000年前から振り返る
2015.09.25アクアポニックス未来の農業「アクアポニックス」で選ばれる代表的な魚3種類