前回、日本在住のイギリス人が自作したアクアポニックス菜園を紹介しました。そして、今回紹介する菜園も、イギリス繋がり。
ロンドンの企業「GrowUp」が開発したアクアポニックス菜園「GrowUp Box」は、輸送用コンテナを再利用して作られたもの。
コンテナの上に菜園スペースを追加したようなデザインで、魚の水槽は下にあります。ここで汚れた水が上の菜園スペースに組み上げられ、栄養となって野菜やハーブが育っています。
「GrowUp」のメンバーは、建設の資金を集めるために去年3月に「Kickstarter」を活用。最終的に300名のサポーターと16,000ポンドを超える支援金を獲得しています。
その後無事に菜園は完成し、グリーンフェスティバル「Chelsea Fringe Festival 2013」の展示作品として約3週間限定でお披露目となりました。
また、「GrowUp」は会社の価値観として「環境に良いことと収益性は両立できると信じている」という言葉を掲げています。こうした強い意識を持った”アクアポニックス実践者”が、海外ではどんどん増えてきそうです。
環境的なメリットや食育面の可能性がありながらも、まだまだアクアポニックスは日本では知られていない存在。ここ数年でやっと海外で広まってきている印象です。
今回の事例がユニークなのは、すでにある素材(輸送用コンテナ)を再利用している点。このアイデアは、日本でも活かせそう。
Photo via London’s First Shipping Container Farm Grows Tilapia and Salad Greens on Fast Company,
Welcome to the GrowUp Box on Youtube
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