「庭・ベランダがある」「自分で野菜を育てたい」「農的な暮らしに憧れる」など、家庭菜園をはじめるきっかけは人それぞれ。特に子持ちの人にとっては、「植物を育て、収穫し、食べる」という一連の体験は、自然を眺めるだけではない特別な経験を子供に与えてくれる”食育”でもあります。
例えば、子供であれば野菜の好き嫌いがなくなったり、食への意識が深まったり。メリットはもちろん、親にだってあります。農業の大変さの実感や、ご近所さんとのおすそわけでの交流など。
今回は、親が子供と一緒に家庭菜園をすることで得られるメリットを9つあげてみました。一人暮らしでも楽しいですが、家族で育てることで変わってくる小さな農の体験。そこには例えば、どんなメリットがあるのでしょうか。
子供側のメリット5つ
1. 感情が豊かになる
種から芽がでたときは「うれしい!」、水やりを忘れて枯れてしまったときは「悲しい」、そして収穫して食べたときは「おいしい!」と、家庭菜園にはいろいろなイベントがあります。こうした経験を通して、子供の感情はより豊かになるでしょう。
2. 命を学ぶ
当たり前ですが、ちゃんと水やりをしないと植物は枯れてしまいます。肥料や太陽の光だって必要です。途中で失敗もするかもしれませんが、そうした経験を通して”命の大切さ”を自分の行動を通して学ぶことができます。
3. 自信につながる
毎日水やりをすることで継続力が、そして無事収穫できたときは「やったー!」という成功体験が味わえます。こうした経験が「がんばればできる」という意識につながり、他の物事をやり通す力にもなっていきます。
4. 食への意識
毎日食べている野菜の産地は、スーパーでもなく、コンビニでもなく、土。種から芽が出て、葉が育ち、収穫し、自分で食べる。こうした食の体験を幼いことからしておくことで、学校の生物や科学の授業への意欲だってアップするかも。
5. 野菜嫌いの克服
自分が毎日水やりをして育てた野菜には、特別な感情が入ります。ピーマンが、人参が、ナスが嫌いであっても、「僕が、私が育てたから自分で食べる!」とパクっと克服することもあるかもしれません。
親側のメリット4つ
では、親側にはどんなメリットがあるのでしょうか。
1. 想い出作り
子供と一緒に共同で作業をすることで、ちょっとした想い出作りに。野菜の栽培だけではなく、収穫後の料理も一緒にすれば、これもまた特別な記録になりそうですね。
2. 食への安心感
普段スーパーで野菜を買うときは、なかなか農家の顔は見えませんが、家庭菜園では「自分の家で育てた」というなによりの事実があります。これは食事のときの安心感に繋がりそうです。
3. 農業の大変さを実感
スーパーで300円払ってトマトを買うことと、3ヵ月かけて自分で育てて収穫することの意味は、大きく違います。失敗して収穫できないときだってあります。そうした経験を通して農家の苦労を少しでも垣間みることで、次回スーパーで野菜を買うときに意識が変わっているかもしれません。
4. 近所との交流
家庭菜園は、うまくいくと本当にたくさんの収穫ができます。ときには、家族みんなでは食べきれないくらいの量になることも。そんなときに野菜をご近所さんにおすそわけしたりすることで、ちょっとした交流も生まれます。
自分たちで農業をしなくても、スーパーに行けば食べ物が変える時代です。なのに、私たちは家庭の限られたスペースで野菜を育てようとします。なぜなのか。そこには、”食料生産”以外にもたくさんのメリットがあるからなのかもしれません。
みなさんだったら、どんなふうに自分の子供と家庭菜園を楽しみたいですか?
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