産地は目の前!アフリカの「Moyo Souk」は電気も食料も自給するマーケット

産地は目の前!アフリカの「Moyo Souk」は電気も食料も自給するマーケット

屋上や卓上など、暮らしに身近な菜園が増えてきています。今回ご紹介するのは、多くの人が集まる“市場”をまるごと菜園にしてしまった南アフリカの取り組みです。この市場菜園、なんと組み立て式なんです!

「Moyo Souk」は、南アフリカのデザインスタジオ「TSAI DESIGN STUDIO」がデザインした市場。「建築と農業の融合」とも評され、ケープタウンの観光地としても人気の商業エリア「V&A waterfront」にオープンしました。

作り手と食べ手の間にある距離を小さくするにはどうしたらいいでしょうか?

もし街中に畑だけあっても、街の人の関心は向きにくいかもしれません。そこで人気のエリアにつくられたのが、菜園がくっついた市場「Moyo Souk」です。このプロジェクトは、街の人が食べものがつくられる様子に眼を向けるきっかけになりました。

※「Souk(スーク)」とはアフリカの伝統的な市場のこと。この現代版としてデザインされたのが「Moyo Souk」です。

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アフリカの伝統的な市場「スーク」。すだれのアーケードに小さな店舗が並ぶ – Photo credit: Antony Stanley via Flickr

「Moyo Souk」の3つの要素

「Moyo Souk」は、ソーラーパネルとアーバンファーム、組み立て式の店舗ブースの3つで構成されていて、アーバンファームでは野菜と魚を一緒に育てる農法「アクアポニックス」が用いられています。

産地は目の前!アフリカの「Moyo Souk」は電気も食料も自給するマーケット

「Moyo Souk」のアーケードはすだれではなくソーラーパネル!パネルがちょっとした日陰をつくりだし、発電した電気はスークの店舗で利用される。

産地は目の前!アフリカの「Moyo Souk」は電気も食料も自給するマーケット

「Moyo Souk」のアーバンファーム。写真下にある丸いタンクでは魚を、そのそばのウォールでは野菜を栽培。これらは隣接するレストラン「Moyo Restaurant」で提供される。

産地は目の前!アフリカの「Moyo Souk」は電気も食料も自給するマーケット

組み立て式の箱型ブースに入る様々なお店。

料理だけではなく、つくる過程もオープンに

レストラン「Moyo Restaurant」の店内では、壁面で野菜が育ち、魚介類の入ったいけすもレストラン客に見えるように設置されています。

産地は目の前!アフリカの「Moyo Souk」は電気も食料も自給するマーケット

「Moyo Restaurant」の店内

野菜や魚を見せるのは、食のストーリーを伝えるため。キッチンをオープンにすることで、お客さんにアフリカ料理を伝えるだけではなく、それがつくられる様子までを伝えたかったのだそうです。

産地は目の前!アフリカの「Moyo Souk」は電気も食料も自給するマーケット

「Moyo Restaurant」のキッチン

南アフリカのこのプロジェクトは、実は2013年にはもうオープンしていたというから驚きです。とても未来的に感じます。

「Moyo Souk」や「Moyo Restaurant」の様子は動画でも見ることができるので、ぜひご覧になってみてくださいね。

Photo via TSAI DESIGN STUDIO, designboom

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