車よりも自転車が好き、おうち菜園の江里です。突然ですが、みなさんは”DIY精神”をお持ちですか?英語で「Do It Yourself」の略であり、何でも自分でつくること、日曜大工的なことを指す単語です。
おうち菜園では、今までに様々な栽培キットを紹介してきました。魚と一緒に野菜を育てることができたり、窓際に設置できたり、キットに文字が書けたりと、ユニークなものばかり。日本未上陸のものは多いですが、お金を払えばこうした栽培キットが手に入る時代です。
ですが、こうした装置を自分でつくってみる、というのはどうでしょうか?
今回紹介するのは、そんな栽培キットを自分で作るための、いわば”レシピ本”。キットを手に入れるのが目的ではなく、その”設計図”を読んで、自作することが醍醐味です。
具体的な作り方の説明はもちろん、材料はイケアとホームセンターで調達できてしまうので、やる気さえあれば誰でも都市農家になれてしまう、そんな本です。家やオフィスで野菜を育てたい、という人はぜひ手に取ってみてください。
DIY水耕栽培キット本『ELIOOO』(エリオ)
スイス在住の建築家でデザイナーのアントニオ・スカルポーニ(以下、アントニオさん)によって書かれた本『ELIOOO』が提供するのは、栽培キットではなく、その装置の”作り方”。建築物や家具などの様々なデザインを手掛ける「[onceptual)evices」(コンセプチュアル・デバイセズ、と読みます)の代表でもあるアントニオさんですが、そのうちのひとつのプロジェクトが書籍化。
2012年10月に、大手クラウドファンディングサービス「indiegogo」にて書籍化の資金をつのったところ、目標金額であった1万ドル(約100万円)を達成。そしてついに今月、日本語版が発売となりました。
と細かいことをつらつらと書く前に、「で、この本を読めばどんなキットが完成するの?」というのが気になりますよね?詳しく紹介していきます。
机一体型から可動式まで
机のスペースにすっぽりとハマっているのが印象的なこちらの装置。見ていただくとわかるのですが、机の脚の部分もイケアの収納ボックスを活用してつくられています。デスクワークをしながらおやつのに野菜を、そんな風景が浮かびます。野菜の産地は、あなたの机です。
一方で、こちらはがっつりと収穫したい人向け。栽培ユニットを4段に重ねて、さらには移動式にすることで、日中は屋外に置いて太陽の光を浴びさせることも。朝になると、オフィスから栽培装置をテラスに移動させる人がぞろぞろ、そんな風景もわるくないですね。
DIYに必要なもの
容器はイケアの収納ボックスを活用するとして、他の苗ポット、培地、種、液肥、工具などの多くはホームセンターや園芸店で入手することができます。(本では、ここについてもわかりやすく書かれています)
容器として活用するイケア製の収納ボックス『トロファスト』は、グリーン、レッド、ピンクと色が豊富。サイズは3タイプあり、値段も300円(ふたは別売)からとお手頃です。購入の際は、本に記載されている”製品番号”も併せて確認しましょう。(全国のイケア店舗リストはこちら)
子供と一緒にDIY!
工具を使う際は注意が必要ですが、家で子供と一緒にDIYするのも楽しそうです。本を読む、材料を買う、組み立てる、野菜を育てる、収穫して食べる、という様々な要素が含まれている本なので、書店の”食育”という棚に並べてあってもいいくらい。
そうそう、『ELIOOO』のベースとなっている”水耕栽培”という農法だって、ユニークなもの。土を使う農業に比べて約90%の節水が可能で、サイズだってコンパクトに、室内栽培もできるので天候の影響をあまり受けません。そうした”未来の農業”を子供が感じることもできそうです。
わかりやすい紹介ムービーもあるので、興味のある人はチェックしてみてください。日本語字幕はないですが、それでも十分に伝わる映像です。DIY感がたっぷりでていて、個人的に好きです。
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